2時間を超える長さなのでちょっと躊躇したが、全然気にならない内容だった。
実在の主人公エリンは見た目も派手なDQNスレスレ女(でも人としてはちゃんとしている)。
そういう人間がコツコツと証拠を集め、公害被害者たちの話を真摯に聞き、大企業と戦うことに消極的だった人々の心をまとめていくプロセスが興味深かった。
なんつーか日本のドラマやアニメなどだと特にそうだが、「人の上に立つ切れ者」ばかりがカッコ良く描かれ、誰もがそういうヤンエグ(死語)でヤッピー(これも死語)な
ポジションにばかり憧れる傾向があると思う。理想主義は持っていてもいいのに、「そんなことは青い」と否定することイコール「大人」だとみなしたり、
「目的のためには手段を選ばない」のではなく、「手段を選ばないことがカッコいい」みたいな風潮がなんとなくあるのだが、
真っ正面から愚直に目的に向かうことこそが早道だったりすることも多い。この映画を見ていてそんなことを思った。
「振り返れば奴がいる」を見た後に感じた高揚感(ただし最終回と後日談スペシャルを除く)と、この映画の後味は似ているかも知れない。
かでなれおん・夏目ナナ姉妹説を見て「かでなれろん」ってのを思いついたんですが、ネタとして上手く展開できません(苦笑)