女のファンに媚びる姿勢は不要。
女のファンを増やそうとすること自体は悪くないのだが、「ヌルくなる」「本質を見失った過剰演出」
「普通にやっていればずっと続けられたのに、流行化することによる短命化」「老舗のファミレス化」的な悪しき副産物が付いてくる場合がほとんどだ。
競技なり興行の面白さ・エッセンスをうまく伝える方向に力を注げば良いのだ。
特に猪木には、20〜30年来のファン(マニアでなくても彼に関するそれなりの知識を備えた男は多い)がいる。
彼らは猪木の悪い点をきちんと自覚した上で、それでも猪木を捨てきれなかったり、近くにいるとつい笑顔になってしまうのである。
すり寄ってくれなくて良いから、そういったファンこそ大切にしなければならない。安定して金を落とすのはこういう人種だ。
こないだの藤岡探検隊を見て、本気で喜んだ大部分は男に違いない。
「帰ってきたウルトラマン」のDVDを買い、何度も見て喜んでいるのも男に違いない。
猪木にも同じ要素があると思う。男ファン向けの(=最大公約数に媚びていない)番組作りを切に望む。
画面左下に見える「6:48」などの時刻表示がちょっとアレだ(笑)。
第1話で郷秀樹がウルトラマンになるきっかけを作った、伝書鳩と犬の飼い主の子供は、たぶんゴーグルイエロー(現・伍代参平)だと思う。
タッコング禍で郷死亡→その勇気に感動したウルトラマン憑依→MAT入り→アーストロン戦…
と、第1話は少々詰め込み過ぎだが(今なら3話ぶんくらいのボリューム)、浮かれていない作り方に好感が持てる。
第2話で、ウルトラマンの力を得ていい気になったりもする郷秀樹が人間くさい。
俺が子供の頃にはまだ残っていた風景と近いものが随所に映っており、そういう懐かしさも満載。
合間に入っているマシンマン商品、ロイヤルブルーユニ時代の中日・小松&牛島のフケ止めシャンプーミカロンCMも懐かしい。
家にある新マンのレコードに入っている「MATチームの歌」は、西田敏行(本物)が歌っている。
声質は「もしもピアノが弾けたなら」と同じだ。
主役はアカレンジャー誠直也。
ちなみに彼の奥さんはベルスター(真珠郎でも可)だ。
角刈り、ドスの利いた声。今ならとてもヒーローにはキャスティングされないだろう(笑)。
ファイヤーマンは赤メインと銀の派手なカラーリングなのに印象が地味で、そのくせアクションは妙に軽い。
第1話で結成された防衛チームSAFは、睦五郎、岸田森、平泉征らがメンバーという濃さ。しかも彼らの本業は科学者だったりする。
要するに、「一流とはいえ単なる科学者が防衛装備を持って侵略者や怪獣と戦う」わけだ。発想が無謀だ。悪役揃いの外見の割に知的。
これらの番組には岸田森が共通して出ているし、新マンのメジャー怪獣グドンが、ファイヤーマンにはツインテール的な役目で登場する。
なんだかんだ言いつつ、この年になっても特撮が面白くてたまらないのだから、これからも見続けていこうと思うのであった。
途中で「子供番組主題歌コーナー」があり、出場歌手が色々担当。
ミキティ、かおりん、りかっちによる「キューティーハニー」はそれらしくて良かったが、
W-indsのカン高い声による「レッツゴーライダーキック」はどうにもいただけなかった。ミスキャスト。