家から歩いてコンサート会場に行く、という感覚はなんか変だ。地方によくあるバブリー系ハコモノではあるが、さほど大きくない割に天井が高いため、
圧迫感はない。ステージと客席が近いのはさすが地方っぽい。今回は久々に自分の席が1階のかなり前のほうだったため、かえって面食らった。
すっかりご無沙汰だった「○○ちゃんと目が合っちゃったよ〜」感覚を味わえた。
感想をひと言でまとめると、「ジ・オーソドックス」。ゲストに中澤・保田。
内容は、6月の「あなた色」ツアーをちょっといじった程度(新しい曲があるので
「プレミアム」なのだ)で、特に目新しい点はないのだが、Wのコンサートで抱いたパフォーマンスへの「安心感」というより、
なっちの「存在自体への安心感」が終始漂っていた。いつもグダグダなMCはやっぱり今回もグダグダで、ディテールが詳しいくせにオチがなく、
起承転結でいえば承でいきなり終わってしまうのだが、おそらく本人もグダグダなことはわかっていて、ディテールの描写に活路を見出しているのだろう(笑)。
ただ、MC以外のパフォーマンスはさすがに安定度が高く、危なっかしいところはほぼ皆無だった。「せんこう花火」「…ひとりぼっち…」といった叙情系の曲や、
「22歳の私」のようなAOR路線が、彼女のボーカルを活かすには最も適していると思うし、俺としても彼女に関してはこういう曲ばかりを聞きたくなるのだが、
バカ系ラテンナンバー「あなた色」に満ちている微妙な哀愁も素晴らしい。中澤・保田も登場してのオーラス「ダディドゥデドダディ」は、
モー娘。7人活動時が一番好きだった俺にとってはかなり反則。聞きながら、「あの頃は楽しかったなあ」という思い出を反芻している俺がいた。
なっちのグダグダMCを巧みにフォローする中澤ゆゆたんは頼りがいがあったし、クラブ歌手みたいなたたずまいの保田さんも雰囲気があった。
いい位置で見ておいてアレだが、なっちに関しては、大会場で、全体を俯瞰しながら見たほうがいいと感じた。
なっちのコンサートは、見るたびに独特の切なさが心をよぎる。アイドル系でこういう気持ちを味わえる機会は少なくなったので、
個人的にはこっち方面をこれからも大切に伸ばしてほしい。